上絵付けの種類のご紹介 ~絵付けの基本~

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上絵と下絵

上絵付けとは釉上着画のことで本焼成された陶磁器の上に絵を付けて再び低温で焼成します。
その素地に描かれた着画を上絵と言い、その方法を上絵付と言います。
これに用いる絵の具を上絵の具と言います。五彩、粉彩、赤絵、色絵などみな上絵のことです。
下絵付けすなわち釉下着画(素焼き上に着画しその上に釉薬を施す、つまり釉の下に着画がある事)では高温で本焼成する為、色数に制限があるので低温焼成の上絵付けで、自由豊富に色を得ることが目的と言えます。

絵具について

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本焼成された陶磁器に上絵付けをするにあたりどんな器を選べば良いのか、どんな絵具があるのか紹介します。
上絵(赤絵)は中国宋・明時代に発展し我が国に受け継がれました。
九州の鍋島、柿右衛門、京都の仁清、石川の古九谷などに伝わり使われている上絵具を和絵具と言っています。
これに対しヨーロッパに伝わり研究われたものを洋絵具と言います。
前者を硬彩、後者を軟彩と言う言い方もあります。

和絵具

uwae-dougu9 和絵具は、明朝時代に完成された五彩と言う色を基本にしています。
白玉(ガラスの基釉)に発色の基となる鉄や銅などの酸化金属類、顔料などを入れ良く擦った粉状の絵具です。

絵付け時は原料を調合したまま絵具にしているので焼成しなければ目的の色にならない所が厄介ですが、透明性の高い色ガラスになり日本人に好まれている絵具です。
鍋島焼や古九谷のような磁器の白磁や染付の上に描いたり、京焼(仁清)のような陶器に描くのも良いでしょう。
絵具は透明性があり下が透けて見える為下地は白いほど発色が良く見えます。
黒に近い器に描いても絵が見えづらくあまり意味がありません。
鉄の強い赤土などは白化粧などを施した方が良いでしょう。

洋絵具

洋絵具は、清朝に完成した粉彩と言う色を基本にしていると思われます。
色になる釉薬を調合し、あらかじめ目的の温度以上の高温で一度焼成します。
それを粉砕し粉状にしたものに、融剤としてガラスの基を少量加えて作った絵具です。
この絵具の利点は焼いても焼かなくても絵具の色は変わらないことです。
陶芸(窯業)は焼く前の原料を調合し釉薬や絵具として使っているので焼くまでは目的の姿はわかりませんが、この絵具は結果の色味がある程度見えるので自由に描けます。
又不透明性なので黒い器にも色が映ると思います。

今まで作って来た作品に赤や黄・緑色などをちょっと加えれば楽しい作品になると思います。
是非体験してみて下さい。

 

 

次回は上絵付けの歴史についてです。

白金陶芸教室では隔週で上絵付授業を開催しております。
ご興味ある方は是非体験から。
日本工芸会正会員の廣瀬義之先生による本格的な上絵付けが楽しめます。

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■料金:4,800円(初回のみ)+※作品焼成費
■制作時間:120分
■日程:毎月第1、第3土曜日
■時間:①14:00~16:00
②16:30~18:30
■制作個数:時間内いくつでも制作可能
■持ち物:無し(エプロンは無料貸出しております。)
■作品種類:お茶碗、皿、ビアカップ等
*制作は予めこちらで作った生地に絵付けしていただきます。
*絵付けのデザインはいくつかのサンプルからお選びいただくか、ご自分のデザインで絵付けも出来ます。
*使用する生地は磁器土になります。

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廣瀬義之

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